2015.01.30
弊社ではカーポートの新規設営も施工させていただいておりますが、
カーポート関連で一番多いご依頼は屋根材の交換でしょうか。
波板やポリカの平板の交換が一般的です。
しかし時折ご依頼を頂くのが「移設」です。
今回はそんな作業のご紹介です。
移設の時に問題となるのは柱の長さです。
通常、柱は地中へ60センチ程埋め込まれています。
埋め込み部分を掘り起こし、再利用することは不可能ではないのですが、
費用、手間、既設部の仕上げなど様々な問題があり現実的には地上部でカットしてしまうことが多いです。
そうしますと今まで地上に出ていた部分を埋め込まねばならず、
柱が短くなり高さが低くなってしまいます。
元々が高さのあるタイプ(ハイルーフ仕様など)であれば低くなっても使い道は多いでしょう。
しかし、元が低かった場合はとても使いづらいものになってしまいます。
結果、廃棄という選択肢となります。
そこで弊社では柱の補強、延長という方法を取ります。
これには強度の計算や材料の選出、加工といった手間が必要ですが、
何より、廃棄するしかないと諦めていたお客様がとても喜んで下さいます。
やりがいのある内容ですね。
さて、上の写真がその補強、延長の一部です。
まだこれに幾つかの工夫を施し、地中に埋め込みます。
バラバラになっていた部材をそれぞれ仮組みしていきます。
この時点で元々設置されていた時の変形、ダメージの中で修正可能なものは修理していきます。
同時に埋め込みの為の穴掘りも。
実はこのような穴掘り作業というのが一番ドキドキする作業でして。
というのも、実際に掘ってみなくては何が出てくるのか分からないということがあるんです。
コンクリの厚みもそうですし、
岩が入っている場合はその後の穴掘りに大変な労力が必要だったり、
水道管などの設備配管が無いかどうか、
はたまた水が出てくることもありますし、毎度緊張の作業です。
墨出しした位置に穴が掘れました。
今回は3箇所、深さは最深部で70センチ程です。
一気に飛びましたが柱埋め込み、屋根部材の組み付けが完了です。
その後、波板を固定していきます。
今回は波板は全て新品に交換です。
もちろん、プラフックも。
コンクリート基礎が固まるまで、養生材で柱、屋根を固定します。
目的としてはギブスみたいなものです。
完成です。
施工自体は1日で終了、その後コンクリートの硬化に1日から3日程みます。
カーポートの移設を検討中の方、諦めている方も是非弊社へご一報を。