2015.08.24
お庭にウッドデッキを設置して心地よい風に吹かれながら家族でバーベキュー。
なんて憧れのある方もお見えになるのではないでしょうか。
今回はそんなウッドデッキのお話です。
ウッド=木 という様に、本来は木材を使用してデッキを組みます。
しかし日本の高温多湿な気候では余りにも木へのダメージが大きく、
経年と共にデッキ材の腐敗が進みます。
デッキ材の表面の凹凸が大きくなっているのがお分かりになると思います。
これは木が水を吸ってそこから朽ちてきているのが原因です。
断面をわかりやすい様に切ってみました。
これをご覧いただくと表面から徐々に進行しているのが分かりますね。
はじめはビスを打ち込んだ部分に水が染み込み、
更にその部分の繊維方向に水分を吸い込み、といった順序です。
木とはもともと地中の水分を吸い上げ上部の枝葉に運んでいたわけですから、
水分が伝わって当然なのです。
これ位朽ちていると固定しているはずのビスや釘を抜かなくても板は外れます。
また、強度も出ていないの踏み抜いたりしたら大変です。
ではどうすれば?
ウッドデッキに使う材料の選定を予算、目的に合わせてすること、
メンテナンスをしっかりとすることです。
メンテナンスは先ほど朽ちる主な原因を挙げました通り、
吸水が原因ですから、水分を吸わないように防水処理を施します。
美観も兼ねて定期的に塗装してあげましょう。
また、シロアリなどが来ないように防虫剤も必要です。
施工の際には土に直接材木が接しないように束石等を使用しましょう。
これは家屋の基礎と同じです。
ウッドデッキに使う材料は出来るだけ腐りにくい材料を選定したいものです。
しかしそのような材料はいいものほど高額になっていくのも事実です。
さらに、腐りにくいものは密度が高い=硬いものが多く、加工にも手間が掛かりやはり割高となりがちです。
比較的お値打ちなもので防腐処理をしてあるものをマメにメンテナンスするのも一つです。
ここ数年ではアルミ材で出来たものもあります。
木本来の温かみなどはありませんが、
長期にわたってノーメンテナンスで安心してお使いいただけます。
デメリットは結構なお値段ということでしょうか。
ただ、天然木のように毎年のメンテナンス費用を考えると実はお値打ちだったりします。
長い目で見て好みのものをチョイスされるといいですね。
さて、メンテナンスのお話です。
手すりの根元が腐り、グラグラになっていました。
また、幾つかのデッキ材も朽ちていて、
人が乗るとたわんでしまいます。
傷んだ材料を撤去し、あらかじめ寸法を合わせて加工、防腐処理しておいた材料に張り替えます。
階段の手すりの根元は別途下地補強をしました。
最後に全体に防腐、防虫効果のある塗装をして終了です。
これで安心してお使いいただけますね。